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NHKオンデマンド『足尾から来た女』

Cast01…NHK番組の紹介文より(右の写真も同サイト)…
 明治末。足尾銅山の鉱毒に苦しむ谷中村の娘・新田サチ(尾野真千子)は、田中正造(柄本明)から東京の社会運動家・福田英子(鈴木保奈美)の下で家政婦として働いてほしい、と頼まれる。

 主人公のサチは、小学校も出ていないので字が読めない。一方、福田英子の家には、社会運動家達が集まっていて、新しく出す新聞の話などをしている。このギャップ。
 番組に出てくる福田英子は「東洋のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた実在の人物だ。英子と同棲している恋人石川三四郎も実在の人物。他にも、堺利彦、幸徳秋水らの社会主義者や、与謝野晶子・石川啄木なども出てくる。そうそう、谷中村立ち退きの号令を出した原敬も出てくる。なんとも贅沢な人物構成だ。
 滅び行く谷中村に帰ってきたサチは、田中正造から叱咤激励され、また東京へと戻る。
 文字も読めなかった女性が自立して生きていこうと決意するまでのドラマ。
 強制撤去される家を見て「家も村も人間が築いてきた文明だ。それを壊すということは、日本の文明も壊れていくということだ」と田中正造は語る。彼の言ったとおりのことが、その後の日本に起きたのは周知の通り。個人を大切にしない国家は、国家そのものもいつかは滅びていくのだろう。ナチスしかり、神国日本しかり…。大きな代償を払って今があるのだと思う。

 女性の自立を扱いながら、個人の生活よりも国家が優先する時代を描いた作品で、なかなかよかった。

番組サイト→http://www.nhk.or.jp/dodra/ashio/

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