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スティーヴン・グリーンブラット著『1417年,その一冊がすべてを変えた』

 ルクレチウスが『物の本質について』を書いたのは,紀元前のことらしい。そのルクレチウスは,さらに前の時代に生きたエピクロスから影響を受けたという。
 紀元前の時代から生きていた「原子論」の考え方,それが,キリスト教の時代に一度は葬り去られたのだ。
 本書のタイトルにある1417年というのは,まだまだキリスト教全盛期である。そんなときに,ある人文学者が修道院の図書室から『物の本質について』を発見し筆写する…。その人文学者の名前はポッジョ。この物語はポッジョを主人公として進められるが,時代が時代なだけになかなかスリリングな展開を見せるのだ。
 私は,ルクレチウスやエピクロスに興味があって本書を手に取ったが,そうじゃないひとたちにも,十分楽しめる内容になっている。
 中世のいろいろな哲学者の名前(教科書で習った人たち)も,キリスト教やルクレチウスと絡み合いながら出てくる。
 最終章にはトマス・ジェファーソンまで登場するという壮大なノンフィクションである。

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