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ゴッホの絵画にみるイスラム

51onzfetzjl 月刊『たのしい授業』の2017年2月号の「はみだしたの」に東京で開かれた「ゴッホとゴーガン展」を見に行った時の話が載っていました。この展覧会を,私も名古屋で観たことは,このブログにも書きました。私は,それ以来,「ゴッホの手紙」に興味を持って,読んでいます。
 さて,この記事には,赤い帽子をかぶったズアーブ兵の絵について紹介されています。ズアーブ兵というのは,アルジェリア人によるフランス兵のことらしく,確かに私も読んだ覚えがあります。で,その同じズワーブ兵らしき絵に「ミリエ少尉の肖像」(写真)があります。この絵の右上には,イスラム教徒のシンボルである,〈三日月と星〉が描かれています。イスラム教の国ぐにでは,国旗に三日月や星を用いることが多いのです。ゴッホも,イスラム教徒と三日月や星の関係を知っていたんでしょうね。わざわざこんな所に書き足しているのですから。
 右の写真は,アマゾンのページから転載しました。

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冬に潮が引くわけ

170328 冬になると,潮が引いて砂浜が広くなっているということは,何度かこのブログでも紹介してきました(写真は,今年の3月12日のもの)。「それはなんでかなあ」と気になっていたので,やっとこさ,調べてみると,いくつかの説明が見つかりました。そのうち,一番有力なのが,
・冬は,気温が低いので海水の体積が小さくなり,その分,海水面が下がるのではないか。
ということらしいです。
 これって,ホントかなあ。
 ほかにも,原因となることはあるらしいけれども,一番大きな原因となっているのがこれらしい。

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ナンテンの木

170327 今日は,大覚寺で見つけた南天という庭木の話題を…。
 大覚寺は,建物がずっとつながっていて,廊下を進みながら,部屋の中の襖絵をみたり,外のお庭を観たりできます。当然,お庭はよく手入れが行き届いています。
 そのお庭の所々に,南天が植えられています。南天は,うちの庭にもあるし,隣近所のお庭にもよく植えられています。「難を天に」ということで,縁起のいい植物だとされているからでしょう。
170327_01 ただ,大覚寺の南天の枝振りは,なかなか独特です。伸びた枝は,途中で切られることなく,3m以上も伸びていて,支えまでされています。それが一本ではなく,何本もあるんです。チョットかわった剪定の仕方です。
 うちに生えている南天でも,マネしてみるかな(^^;;

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今日のお客さん

 今日,自宅に,3名の若者がやってきました。
170326_01 最初の2名は,姉妹。この2人のうち妹の方は,うちの娘と同級生。この度,うちの職場で教員を定年退職される先生の娘さんたちです。送別会用の記念品とメッセージを持ってきてくれました。お嬢さんたちにお願いしておいたんです。
 この姉妹とお兄ちゃんは,今日,自宅に帰るのですが,それは,両親には秘密にしてあるそうです。サプライズってやつですね。私の頼んだのも,サプライズですが…。
 もう一人は,男子。以前の小学校で理科を教えただけのつながりですが,小学校を卒業してからも,毎年のように近況を報告に来てくれます。この4月からは,理科系の大学生です。第一希望の大学には入れなかったのですが,それでも,かんばって勉強したいって言っていました。3時間ほど,いろいろな話をしました。
 試験が終わってから,舞鶴-竹田城と回ってきたらしく,「海軍カレー」をおみやげに持ってきてくれました。
 いつもは,近所の老人などしか玄関に来ませんが,こうして若者が来ると,うれしいもんですね。

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ジオラマとホンモノ

170325_01 京都鉄道博物館の紹介。
 やはり,子どもたちに人気なのは,大きな部屋に設置されている壮大なジオラマです。
 精巧に作られた大地の上を,お気に入りの列車が走ります。夜になったり昼になったり…。発車する列車は一つ一つ紹介されますが,私はよく分かりません。ただ,夜の列車はきれいでした。
170325_02 このジオラマは,開始時間が決まっているので,混んでいるときには早めに部屋に入った方がいいでしょう(普段は自由に入れます。2台の列車が,行ったり来たりしている様子は見ることができます)。私が行った日曜日には,15分前には,3段の座席と一番後ろの立ち見席がいっぱいになりました。私は3段目に座ってみたのですが,全てを見渡すためには,立ち見席が一番いいと思います。
170325_03 また,この博物館の3階にはスカイテラスがあり,弁当を食べたり,ホンモノの列車をみたりすることができます。特に,京都駅の近くにあるということもあり,いろんな列車が通ります。
 今回は,スマホしか持っていなかったので,いい写真が撮れませんでしたが,次回は是非,一眼を持っていきたいです。東寺の五重塔と列車とのコラボは,なかなかのビューでした。

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こうの史代著『この世界の片隅に』

 映画を観たときには,「戦争当時であっても,その時代を有意義に生きるために,前向きな考えを持っていればよい」というメッセージ=「人の主観的な考え方次第でどうにでもなる」と取れなくもないような雰囲気もあったのですが,元になった本書を読むと,戦争に翻弄され,でも,元気に生きようとする主人公すずの姿が浮かびあがってきて,決して,当時をそのまま受け止めるしかない…というような雰囲気ではありません。
 映画を観た人は,是非,この原作も読んでください。

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小林秀雄著『ゴッホの手紙』

 いやー,おもしろかったです。
 著者の小林さんは,受験の現代文の問題によく出てくる人じゃなかったかな。私の学生時代は…ですが。
 著者が,あるゴッホの絵に魅せられ,どうしてもその絵が欲しくて…そのうち,ゴッホがたくさんの手紙を遺していることを知り,知人からその手紙が紹介されている本を借りて読み始めます。それらの手紙から,ゴッホの「生きる姿」がバシバシ伝わってきて,結局,こういう評論を書いてしまったようです。
 ただ,本書は,評論というよりも「ゴッホの伝記」になっています。副題にも「書簡による伝記」と書かれています。
「それよりも意外だったのは書き進んで行くにつれ,論評を加えようが為に予め思いめぐらしていた諸観念が,次第にくずれていくのを覚えた事である。手紙の苦しい気分は,私の心を領し,批評的言辞は私を去ったのである。手紙の主の死期が近付くにつれ,私はもう所謂『述べて作らず』の方法より他にない事を悟った。読者は,これを諒とされたい。(本書221ペ,新字体に改めました)」
 著者が言うように,後半は,まったくゴッホの手紙に語らせるだけ語らせている感じです。だからこそ,ゴッホが生に悩みながら生きていた様子が伝わってきます。
 さて,本書には,ところどころにゴッホの絵の写真が添えられています。絵は白黒ですが,一部を糊で貼ったようになっていて,こんな本を見るのは初めてです。
 また,本書は旧仮名遣いで書かれていて,その点,のちに出た『小林秀雄全作品20』の方が圧倒的に読みやすいです。しかし,出版当時の雰囲気を感じたい方は,古本を手にとってもらった方がいいかも…。ただし,『全作品』のように注釈はないので,読みやすさはその面でも劣ります。

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日本で最初のトンネル

170322_01 鉄道博物館には,機関車や電車以外にも,いろいろな展示があります。
 その中の一つ,トンネル。北陸トンネルの説明もありましたが,私が注目したのは,「日本で初めてのトンネル」のこと。明治7年にできたそのトンネルは,なんと川の下を通っていました。石屋川という川の下を通すためのトンネルだったのです。石屋川は天井川と言うことになります。天井川がこんなに昔からあったなんて…。
170322_02 あと,トンネルの屋根が支える仕組みなども,ブロックで体験できたりします。錦帯橋のような感じですね。

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京都鉄道博物館

170321_01 三連休の最終日。お寺めぐりは,ちょっと休憩。これまた,娘お薦めの施設・京都鉄道博物館へ行って来ました。
 午前10時開館というのに,私たちが着いた9時40分頃には,すでに親子連れの長い列ができていました。また,待つのか…。
 でも,ここには,雷鳥が止まっているんです。これも娘からの情報ですが…。
 私の撮った写真は,0系新幹線やSLに混じって,雷鳥。学生時代は,この雷鳥にお世話になりました。すっごく懐かしかったなあ。
170321_02 実は,雷鳥がなくなるころにも,金沢に行っていたなあ。売店で記念のクリアファイルも買って持ってるわ。オレって,鉄道マニアか(^^;;

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鈴虫寺

 170320_01夕方までには,少し時間があったので,娘に誘われて鈴虫寺へ行ってきました。鈴虫寺というのはもちろん通称。本来のお寺さんの名前は,妙徳山華厳寺。
 いきなり,駐車場から満杯。少し待たされて,お寺に向かうと,これまた列になっています。聞くところによると,ここのお寺さんは仏法を聞かせてくれるらしく,約30分くらいは座ってみんなでお話を聞くんです。ですから,そのお話が終わるまで,列は動きません。一度に200人くらいは入れるようなのですが…。
 ここがなぜ人気なのかというと,このお説教を聞くことと,草鞋を履いた地蔵さん(幸福地蔵尊)にお参りができることらしいです。年中,鈴虫が鳴いていることから付いた名前のお寺ですが,その鈴虫めあての人は少ないように感じました。
170320_03 さて,待つこと約30分。本堂に案内され,お茶と和菓子を頂きました。その後,30分間の法話。これがおもしろいです。確かに,また聞きたくなる話芸でした。若い娘さんたちも多く聞いていました。考えてみると,うちのお寺の門徒のお婆ちゃんたちも,お寺へよくお坊さんの説教を聞きに行きますが,それと同じようなことが,この鈴虫寺で行われているんですよね。まだまだ寺は安体だ。
170320_02 法話の後は,お守りを購入して,草鞋を履いた地蔵さんの前で「お願い事」をします。住所と氏名を言うと,ちゃんと草鞋を履いているので,自宅まで来てくれるということになっています。願いが叶ったら,また,そのお守りを持ってお礼参りに来て欲しいだって。
 ま,ほとんど,イベント化している世界でしたが,もともと仏教やお寺なんてものは,そういう性格も併せ持つもつなんでしょうな。
 とにかく人,人,人…でした。

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大覚寺

 170319_01午前中の内に娘の引越も終わったので,昼からは近くのお寺へ行ってきました。まだ行ったことのないお寺は…大覚寺。真言宗大覚寺派の本山。正式には,「旧嵯峨野御所大覚寺門跡」と言います。一般には嵯峨御所と呼ばれているようです。嵯峨天皇が結婚したときにここに離宮を設けたのがはじまりだとか…。
 門を入った途端,きれいに手入れされた松の木が迎えてくれました。広いお庭はどこも丁寧に手入れされていました。さすが,門跡です。(門跡というのは,公家や皇族が住職を務める寺院のことです)。
170319_02 嵯峨天皇直筆の般若心経があったり,いけばな発祥の花の寺でもあったりと,書道や華道の道に進んだ人にとっては,それなりの場所のようです(うちの神さんも,書道の指導者の資格?をもらうときに,このお寺に来たそうです)。
 仏像関係については,ご本尊である五大明王のお姿が圧倒的でした。江戸時代に建てられた五大堂が本堂となっていて,不動明王をはじめとする明王たちがにらみをきかせていました。
170319_03 「大覚寺の名宝」展(別途300円也)の中にも,たくさんの古い五大明王(平安時代:明円作と言われている)をはじめとして,たくさんの仏像がありました。いやー,久しぶりにじっくりと仏像をみさせてもらいました。
 つながっている建物の廊下をぐるりと巡る見学ですが,各部屋の襖絵などがこれまた素晴らしくて,見ていて飽きません。狩野派の絵もずいぶんありました。
 建物,仏像,襖絵,庭,写経,など,いろんな楽しみがあるお寺さんでした。

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釈迦山百済寺

170318_01 前回訪れた時には,時間が足りなくて行けなかった百済寺(ひゃくさいじ)へ行ってきました。このお寺は,湖東三山の一つ。庭のきれいなお寺さんです。山号が「釈迦山」ですから,なかなかのものです。
 百済寺には,私の好きな如意輪観音半跏像もいます。古刹なのですが,例によって,織田信長の焼き討ちにあって,半月も燃え続けたそうです。
170318_02 境内には,五木寛之さんが「百寺巡礼」で訪れた時の説明もあって,このDVDをよく見ているわたしにとっては,ミーハー気分十分でした。「…仁王門をくぐって,この石段を登って行くと目の前に石垣があって,その上に何とも言えない風情のある本堂がまるで空中楼閣のようにグーと空中に浮かび上がって見えてくる所も,この百済寺の魅力の一つかもしれませんね…」という五木さんの言葉が書かれた看板もありました。
 今回は,花の季節ではないので,もう一度,植物が生き生きしている時に来てみたいと思います。紅葉の頃は,すごい人らしいので,そこは避けたい。

170318_03 ところで,右の写真のような椿みたいな花がありました。これって,品種改良されたのかな。はじめて見た。

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卒業式の朝

170317 今日は,うちの学校の卒業式。
 朝日がサンサンというまでには行きませんでしたが,それでも時々太陽が顔を出すいい天気の下で卒業式を終えることができました。
 式が終わり教室から出てきた卒業生たちは,みんな泣きじゃくっています。
 ある女の子は,教室で卒業証書を渡そうとしたら「いらない。もらったら学校に来れなくなる」といって拒んだそうです。
 端から見ていたんですが…担任と共に歩んだこの1年間。とても成長した子どもたちでした。

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最後の授業は「しゅぽしゅぽ」

20140922090946222 今年度の6年生との最後の授業は大道仮説実験〈しゅぽしゅぽ〉で締めくくることにしました。
 というのも,ここ2か月の間に,サークル関係者で2度も話題になっていて,しかも,私自身が体験して楽しかったからです。
 1時間しかなかったので,短縮版でやりましたが,子どもたちは,十分楽しんでくれました。「馬」「鹿」の札もつけてくれました。男子1チームだけではなく,女子チームも「馬」「鹿」をつけて楽しんでくれました(この札を持っていって,担任に写真を撮ってもらったようです。その「馬鹿」は,あとで理科室までもどってきました(^^;;)。
 馬鹿の意味が分からない方は,過去の記事を見てください。
 大気圧を感じることのできるこのプラン。とってもおもしろいです。やっている指導者がたのしんだから。
 この授業をしながら,教科書なんてなかったら,もっと理科が好きになれるのに…と,思っていました。これ,本音です。
 だって,リトマス反応の色を覚えて何になる!! メダカの雄雌の違いを覚えて何になる!! それが,理科の基礎基本のはずがない。
 上のイラストは,「楽しい〈科学&実験〉」より転載しました。
 このサイトは,http://yonatuyo.blog.fc2.com/blog-entry-10.html?spです。

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今季最大の砂浜出現!

170313_01 昨日の朝,海の方に散歩に出かけると,砂浜が尋常じゃないくらい広くなっていました。これだけ広い砂浜をみたのは,10年ぶり? 朝日を眺めていた近所のおじちゃんに聞くと,沖の方にテトラを入れてから,少しずつ広がってきたといっていました。そして,冬は,やはり砂浜が広くなるそうです。
 数ヶ月前に疑問に思ったことをほおったままにしておいたのですが,一度,しっかり地球の動きと潮位の関係を調べてみる必要がありますね。

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うれしいメッセージ

170310 金曜日の午後,6年生からお手紙と和菓子(手作り)を頂きました。
 担任が指導して,分担し,書かせたとは言え,素直にうれしいことです。
 わたしには,ある男の子からの手紙でした。短いけどステキなメッセージでした。文章を書くのが苦手な子だったのに…。

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東光敬著『宮沢賢治の生涯と作品』

170311 十数年前に夢中になった,宮澤賢治についてまとめたものを読みなおしていたら,またまたふつふつと好奇心が沸いてきて,賢治に関する研究本を3冊手に入れました。そのうちの一冊を紹介します。

 わたしの手元にある本(右の写真)は,1991年の復刻版です。「もったいない本棚」で,575円(+送料)でした。元は2000円だから安いもんです。
 前半は,宮澤賢治の作品と家族や知人に宛てた手紙をもとにした賢治の伝記になっています。著者による,賢治の作品・手紙の引用の仕方がとてもうまい(適材適所)ので,その時々の賢治の気持ちが,作品から伝わってきます。友人や知人の聞き取りも入っているので,それも又貴重です。
 後半は,賢治の作品の紹介です。
 ここでは,賢治を「悲願の人」「行願の人」「ぜんたいの幸福」「善意の文學」「第四次元の藝術」「科學と宗教」「修羅の旅」…などという章に分け,それがあらわれている作品を並べて紹介しています。これまた,作品を横軸にみる気持ちよさがあります。
 難を言えば,本書がもともと1949年発行であることにより,旧字体が使われていること,それにもかかわらずルビが一切ないことです。
 ま,当時のままの雰囲気を感じることができるので,それはそれでいいんですがね。読めない漢字は適当に読んでいますし(^^;; 意味は分かりますから。
 なお,引用は,現代仮名遣いに戻してあります。

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1年生とおもちゃづくり

170308_01 生活科の時間でおもりを使った勉強をし,おもちゃづくりもしました。
 最後の時間に「自分でやじろべえやおきあがりこぼしやヨットを作れる自信がある人?」と聞くと,10名中9名が「自信あり」と答えてくれました。
 それじゃあ…ということで,1年生にそのおもちゃづくりを伝授することにしました。
170308_02 だれがどのおもちゃを担当するか分担し,看板を作ったり,招待状を作ったり,さらに,新たな工夫もしたりしました。
 上の写真は,おきあがりこぼしコーナーです。準備万端のようす。
 中の写真は,やじろべえを作って満足そうな1年生のようす。

170308_03 下の写真は,ヨットの帆をデザインしているところです。
 とても楽しい2時間でした。
 1年生の子どもたちだけではなく,2年生の子どもたちもとても満足していたので,いい経験になったと思います。

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ゴッホの手紙から(日本編)

170308 今日もまた,ゴッホの手紙の一部です。
 今回は,日本のことに触れているものをいくつか紹介します。ゴッホは,日本の浮世絵に造詣が深かったことはけっこう知られていることですが,日本の浮世絵版画の単純な色彩に影響を受けていた様子が伺われておもしろいです。日本に行ったことがないと思われるのに,その風景を想像しているのもおもしろいです。なお,引用したのは右の本からです。県立図書館よりお借りしました。
 この本の紹介は,ここに書きました。

437
 ぼくのアトリエは,十分我慢できる。というのも,かべにひとまとまりの日本の版画をピンで留めてみたところ,たいそう楽しげな感じになったのだ。知ってのとおり,版画には,庭や浜辺にいる女たち,馬に乗る男たち,花々,節くれだったいばらの灌木などが描かれている。(1885年12月)

ベルナール宛
 この田舎(南フランス,プロヴァンス地方のアルル?)の景色は,澄んだ空気と鮮やかな色彩という点で,ぼくにとっては日本と同じくらい美しい。水が,風景の中で,日本の版画で目にするゆおなきれいなエメラルド・グリーンと豊かな青の斑点を作り出している。淡いオレンジ色の夕焼けが,地面の青からくっきりと浮き立つ。そして太陽はまばゆいばかりの黄色だ。このあたりの景色を,あの夏の輝きのもとでも見なければなるまい。ここの女たちは上品に着飾っていて,特に日曜など大通りに行けば,とても単純だが巧みな色の組み合わせを目にすることができる。きっと夏になればいっそう輝きをますことだろう。(1888年3月)

474
 きみも知っているように,ぼくは作品については気が変わりやすい。果樹園を描くというこの情熱がいつまでも続くわけではない。翌日には闘牛場を描いているかもしれないのだ。それに,山ほど素描を描かなければならない。ぼくは素描を日本の版画のスタイルでやってみたいと思っている。鉄は熱いうちに打つ以外に手がないのだ。(1888年4月)

487
 田舎の風景に囲まれた小さな町が黄色と紫色の花で満たされている。わかるかい,まるで日本の夢を見ているかのようだ。(1888年5月,アルル近郊の花畑)

500
 ここの海を見て,ぼくは今や,この南仏にい続けることの重要性と,色彩をさらに誇張することの必要性とを,完全に確信している。ここはアフリカそのものだってそう遠くないのだ。
きみがここでしばらく過ごせたらいいのに。しばらくいれば,ぼくが感じたのと同じようにきみも感じるはずだ。ものの見方が変わり,ものごとをより日本人のような目で見るようになる。そして色彩に対してこれまでとは違った感覚と持つことになる。
実際,ぼくは確信しているのだが,ここにしばらく滞在することは,自分の個性を解放するために必要なことにほかならないのだ。
日本の芸術家はすばやく素描する。まるで稲妻のようにとてもすばやく。それは彼らの神経がより繊細で,より単純な感覚を持っているからだ。

ベルナール宛
 ペンによる大きな素描を描いた。2点あるが,そのうちの1点は,広く平坦な校外を,丘のてっぺんから鳥瞰的に見たもので,葡萄畑や収穫後の麦畑を描いている。すべてのものが無限に反復され,海原のように地平線に向かって広がっていき,句ローの低い山々にまで続いている。
それは日本のようには見えないが,ぼくがやった中でもっとも日本的なものであることは事実だ。ごく小さな耕す人々,麦畑の中を走る小さな汽車,それらが,この中に描かれた生活のすべてなのだ。(1888年7月)

554
 ようやくだが今度の作品が,少なくともどんな作品になろうとしているかがわかるような小さなスケッチを送る。今日,その制作に戻ったからだ。ぼくの目はまだ疲れているが,頭には新しいアイデアがわいてきた。これがそのスケッチだ。またも30号のカンヴァスだ。今回はシンプルにぼくの寝室だが,主役はここでは色彩だ。その単純化によって,そこにあるものは一層存在感を増し,ありふれた休息とか睡眠の感覚が生きたものとなる。実際,この絵を見ることは,脳を,あるいはむしろ想像力を休息の感覚で満たすはずだ。(中略)
明日1日,再度この作品に取り組むつもりだが,きにみはいかにこのコンセプトが単純であるかがわかるだろう。暗がりと影は取り除かれる。明快に彩色され,日本の版画のように平板に色がつけられる。
これは,例えばタコラスコンの馬車や夜のカフェと好対照となるだろう。(1888年10月,寝室)

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「ゴッホの手紙」から

170308_2 つらつらと「ゴッホの手紙」の一部を転載してみます。これらは,ほとんどが弟テオ宛に書かれたものです。フィンセント・ファン・ゴッホは,何を思いながら絵を描き,何を思って死んでいったのか。それがなぜか気になるこの頃です。番号は,手紙の整理番号です。手紙は,右の本より引用しました。この本以外にも,「ゴッホの手紙」については,たくさんの出版物が出ています。

190
 ぼくは,上品ぶった店でほどよく上等なコートを着ていることが居心地悪かったし,とりわけ今となってはそんなことはできないだろう。おそらく退屈するだろうし,うんざりするだろう。ヘーストあるいはヒースの野や砂丘のような場所で仕事をしている時のぼくは,まったく異なる人間なのだ。そうした場所では,ぼくの醜い顔やすりきれたジャケットは,周囲の環境と完全に調和し,自身に立ち戻り,喜んで働くのだ。(1882年4月)

218
 ぼくは,人々を感動させるような素描を行いたいと思っている。人物であろうと,風景であろうと,ぼくが表現したいのは,何か感傷的にメランコリックなものではなくて,深い悲しみなのだ。(1982年7月)

270
 絵具については,本当にすべて使い切ってしまった。それだけではなく,ひとつふたつのかなり大きな出費もあって,ちょっと現金が不足しているというより,すっかり破綻してしまった状態だ。春はそこまで来ている。ぼくは,また油彩にも取り組みたい。今,水彩で制作していない理由の一部には,確かにこうした金のことがある。(1883年2月)

274
 当然のことだが,ぼくの気分はさまざまに変化する。それでも,ぼくは概して,ある種の静謐さを獲得した状態にある。ぼくは,芸術に対して強い信念を抱いている。それは確固とした信念であり,もちろん自分自身でも努力しなければならないが,人を天の高みに押し上げる力強い流れなのだ。いずれにしても,自分の仕事を見出せた人は,非常に幸福だと思う。ぼくは自分自身を不幸な連中のひとりとはみなしてはいない。
つまり,たとえぼくがかなり深刻な困難な状況に置かれているとしても,それがぼくの人生において陰うつな日々だとしても,誰にもぼくを不幸な人のひとりとみなおしてほしくないし,それは正しくないだろう。(1883年3月)

ラッパルト宛
 ぼくは,ひとたび主題を感じると,あるいあh,それを理解するようになると,それについて,3枚,あるいはそれ以上のヴァリエーションで描いてみようとするのが常だ。人物であろうと風景であろうと,いつでもありのままに描き出そうとするし,細部を描出しすぎないように最善を尽くしさえする。というのも,描きすぎると夢想的な要素が奪われてしまうからだ。テルステーフやぼくの弟やほかの人は,「これは何だい? 草かい? キャベツかい?」と言う。ぼくは,「何かわからなくてよかった」と答えている。(1883年6月)

371
 色彩の法則は,言葉で言い尽くしがたいほど素晴らしいものだ。それは何よりも,決して偶然に起こることではないからだ。近頃では,われわれはもはや根拠のない奇跡を信じていないし,あちこちに気紛れに,そして乱暴に行ったり来たりする神も信じていない。しかし実のところ,自然にさらに尊敬と賞賛と信念を抱き始めている。

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鳥山敏子著『賢治の学校』

 ずいぶん前に買った本。今回,初めて読んでみたつもりだったけど,赤線が引いてあった。前に読んだんだ(^^;; いつも新鮮に本と出会えてうれしい。

 賢治の生き方から学び,閉塞した現在の社会を生きぬくための本当の「からだ」を手に入れようではないか…という呼びかけの書です。
 賢治に関する評論は数あれども,賢治から何を学ぶのかを真摯に追究した本は,あまりありません。賢治が完全無欠な人間であったわけでもありません。だからといって,「賢治のここは,不十分」と追究したとこで,読者自身は何も変化しない。著者は,賢治から学べるところはしっかり学び,自分の人生に活かせるところは活かしていく…そういう態度が大切だと言います。
 鳥山さんは元小学校教師で,現役の頃から,からだ全体で自然とぶつかる実践をしてきました。それらは,月刊誌『ひと』にも発表されてきましたし,その中のいくつかは単行本にもなっているはずです。
 鳥山さんのいう「賢治の学校」というのはどんなものなのか,本書の最後に掲載されている津村喬氏の寄稿より引用しておきます。

 星の数ほど「賢治の学校」を,というのは夢物語のように聞こえるかもしれない。…ただ賢治のような感性をもった「からだ」に気づき,学びを持ち寄って親たち,子どもたち,教師たちのいのちの場をお互い支えあってつくっていこうという呼びかけであるから,賢治のことばにふれてからだのなかに動くものがあった人の数だけ「賢治の学校」がそこからはじまっていっても少しもフシギはないのである。だれにとっても「それ」が起こるというのは,実はそんなにむずかしいことではない。(本書260ページ)

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先行上映『JAPAN LOVE』を観てきました

170305 昨日,ラポルトすずで上映された映画『JAPAN LOVE』の先行上映会に行って来ました。
 この映画の監督は,ボビー・オロゴンさん。あの黒人のコメディアン?です。 珠洲市が舞台となっているのです。
 ボビーも配役として出てきます。他には,山田邦子や布川敏和も出てきます。子役の松本穂香さんも,なかなか楽しい演技をしていました。なんと舞の海も出てきますよ~。
 田舎のシェア・ハウスに外国人がたくさん集まってきて…というドタバタですが,最後は,ま,それなりにしめてくれました。
 映画の冒頭から,見附島の空撮が出てきていました。
 上映の後で,ボビーと山田邦子さんが出てきて舞台挨拶をしてくれました。2人の駆け引きはまるで漫才のようで,おもしろかったです。
 このあと,沖縄や東京でも上映するそうですよ。

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H・アンナ・スー編『ゴッホの手紙 絵と魂の日記』

 生前,ゴッホが弟のテオ宛に書いた手紙は650通あまりにのぼります。他の家族や画家仲間宛に書いたものも入れると750通もあります。
 他の本では,それらを全て読むこともできるようですが,本書では,その中の一部を選んで紹介しています。ただ,一部と言っても,本書自体が300ページもあるので,約半分弱は紹介されていると思います。
 本書のよさは,なんといっても,ホンモノの手紙の写しが載っていることです。ゴッホの手紙にはよくスケッチが書かれています。そのスケッチのことなどを実に詳しく説明しているのですが,文章だけ読むと,美術の基礎・基本と想像力のない私には,十分に様子が伝わってきませんから…。
 さらに,本書には,手紙で説明されている絵画についても,すぐ横に掲載されています。ゴッホは,手紙の中で,「どこどこの○○について、こういう色使いと気持ちで今,カンバスに向かっている…」というようなことも説明しているのですが,その説明にある絵をすぐに見ることができるので,手紙の内容がとてもよく理解できるのです。

監訳者のあとがきを引用しておきます。

彼の膨大な手紙を通読するのは並大抵のことではない。本書はその手頃なダイジェスト版ともいうべきものだが,ゴッホの手紙には,例えばセザンヌ,ゴーギャンのそれとは違って,そこで言及された彼自身の作品や風景などのスケッチがついていることも多い。-中略-本書はゴッホの本格的な画集であると同時に、膨大な彼の手紙の簡にして要を得た入門書として,従来の類書とは異なる意義をになうものといえよう。(千足伸行,本書318ページより)

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龍門時文蔵著『「雨ニモマケズ」の根本思想-宮澤賢治の法華経日蓮主義』

 10年ほど前に一度読んだ本ですが,またまた賢治を見直すために,再読しました。

 宮澤賢治と日蓮主義との関わりについて書かれています。
 賢治が,実家の浄土真宗を離れて,田中智学ひきいる国柱会の行動員となり,日蓮に浸っていたことははっきりしています。あの「雨ニモマケズ」が載っている手帳にも,南無妙法蓮華経という文字が繰り返し書かれています。
 著者は,日蓮の思想が,賢治の作品に深く根を下ろしていることを指摘するためにこの書を書いたようです。
 後半は,高山樗牛や谷崎潤一郎など,少し賢治から離れた話もありますが,明治の頃の法華経の思想と文学との関わりが垣間見れておもしろいです。
 賢治の作品を,少し別の視点で見て見たい人に,お薦めです。

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朝日小学校の二宮金次郎

170302 石川県で最も古い現存する木造校舎と言われている朝日小学校の外観を見学してきました。もう閉校になってしまっているのですが,なかなか風情のある校舎でした。
 玄関の右には,青銅製の小さな二宮金次郎像が建っていました。高さは1mくらいだったかな。金次郎像が大好きな私は,さっそく,この金次郎は何を読んでいるのか覗いてみました。予想通り四書五経の一つ『大学』を読んでいました。
 『大学』の最初は次のように始まります。

170302_01一家仁、一國興仁、一家讓、一國興讓、一人貪戻、一國作亂。其機如此。

一家仁なれば一国仁に興(おこ)り、一家譲(じょう)なれば一国譲に興(おこ)り、一人貪戻(たんれい)なれば一国乱を作(な)す。その機かくのごとし。

170302_02 意味は…君子の家が仁であれば、それに感化されて一国の中にも仁の気風が起こり、家が譲であれば一国もこれに影響されて譲(控えめ)となり、君子が私利私欲をむさぼって暴虐であれば、一国は乱れて反乱が起こるのである。国を治める機会とはこのようなものなのである。これを古語で、一言の失言が事業を台無しにしてしまい、一人の正しい行いが国を安定させるに至ると言っているのだ。(http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/classic/china/dai012.htmlより)
 最近の森友学園のニュースを聞くにつけ,あーゆー人たちにこそ聞かせたい言葉ですな。

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日機装の宗桂会館

170301_01 森本インターの近くにある金沢テクノパークという敷地内に,日機装という会社の金沢製作所があります。
 この日機装という会社が運営している宗桂会館という施設に行って来ました。入場料は無料です。
 ここには,日機装のお仕事の紹介と,加賀象嵌に関する作品が展示されています。
 まずは,会社の説明から。
 施設内の展示を見ると,人工透析の機械を製造してきた会社であることがわかります。人工透析の機械は,日進月歩で,どんどん小型化してきたんだなあってことが伝わってきました。
170301_02 また,航空機用部品であるスラストリバーサーカスケードも作っているそうです。これまで,アルミニウムややマグネシウム合金を使っていたカスケードを,熱に強いカーボン・ファイバー製にしたそうです。その分,機体の重さも軽くなりました。
 近くの小学生も,この施設を見学したようですが,展示内容はむずかしくて分からなかったみたい。ま,人工透析ということも,低学年~中学年くらいじゃ分かんないですからね。
 

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