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梶田隆章先生講演会を聞いてきました

170123_01 金沢で,平成28年度石川版ノーベルレクチャー「梶田隆章先生講演会」があり,1校1名参加ということで出かけていきました。加賀の方は,大雪警報などが出ていて,しかも,この冬一番の寒気とか言う中でしたので余裕を持って出かけました。
 梶田先生の講演は,もちろん,ノーベル賞を取ったニュートリノの話なのですが,むずかしいなとか感じることのない,とても分かりやすいものでした。講演後,質問者から,「人に説明するときに気をつけていることは何ですか?」と問われたときに,「誰に話すのかを意識しています」と答えておられました。小中高の教師,そして高校生が対象の会に合わせた内容だったんでしょうね。さすがだなあ。
170123_02 梶田先生は,1959年生まれで,なんと私と同じ年でした。そして,選んだ大学の学科は,物理学科。これまた,私と同じです。彼は,大学3年生の時に,大学院に行くことを決めて猛勉強を始めたのですが,私は,ちょうどそのころ,理科の教師になろうと思って,物理学科にも関わらす,いろいろな教育書を読み始めたのでした。
 このころは,日本人のノーベル賞受賞者といっても,湯川秀樹や朝永振一郎,江崎玲於奈,福井謙一くらいしかいなかったような気がします。あ,川端康成もいたか。

 会場で書いた,走り書きの感想と,それが,どの講演の内容から感じたことなのかをまとめてみます。

 カミオカンデで,自分たちが予想していなかった現象を捉えて,それについて研究を深めていったという話がおもしろかった。
 カミオカンデは,陽子の寿命が10の30乗年であることを証明するために作った施設であり,小柴さんの下で,梶田さんたち研究者は,その研究に没頭していたのですが,そのような現象は発見できませんでした。しかし,カミオカンデでは,ニュートリノがたくさん捉えられていて,そのニュートリノの数を数えると,計算結果とは合わないことに気づき,数年研究したのち,計算結果との矛盾を発表します。これが,新たな理論に繋がっていくのでした。

 また,個人の能力だけではなく,まわりの状況や条件,恩師などとの出会いがあって,はじめて,その能力が発揮されるのだと思った。まさに,ワロンの理論が再度見直されるべきだと思う。また,それを好機と捉えるためには,基礎学力が大切であることも,納得した。
 梶田さんは,しきりに「私は恩師に恵まれた」「私は運が良かった」と言っておられました。小柴研究所に入ったこと,ちょうどカミオカンデを作るときだったこと,実験結果の矛盾に気づいたことなどです。でも,そういう運を活かすためには,「これを題材に研究すれば,何か見えるかもしれない」と思うことも大切です。目の前に未知の問題があるのに,気づかなければ何にもならないからです。そのためには,基礎学力が必要だともいっていました。

 好奇心を失わせることなく,しっかり基礎を身につけて科学を好きにする教師になりたいと思いました。少なくとも,その教科をキライにしては,何にもなりません。
 会場からの「小中学校の理科の授業で覚えていることは何ですか?」というよくある質問に,「残念ながら,なにもありません」と答えておられました。小学校で理科という授業が好きだったから科学研究の道に進んだのではなさそうです。ただ,好奇心を失わずにいてほしいということは,強調しておられました。今の教育現場に一番欠けているのが,このことかもしれません。

 今回で3回目のこの会。理系の高校生たちもたくさん来ていました。でも,彼らの席は一番後ろ。これ,どうかと思います。是非,一番前の席にしてあげて欲しいな。研究者になりたいというあこがれも大切にしてあげたいです。

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