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サルマル・カーン著『世界はひとつの教室』

 なかなか刺激的な本を読みました。
 教育の世界を真剣に語ると,ここまで来るんだなあという内容。
 何が,学力調査だってんだ。
 放課後残されて,過去問を何度も解かされて,少しでも次の学力調査の点数を上げるためだけの補習までさせられている子どもたちが,かわいそうになってきました。

 これからの教育を語る上で,本書に取り上げられている考え方や実践は,なかなか刺激的だった。
 というか,すでにこれらは<提案>ではなく,実際に実施に移されていて(しかも世界でも,有効な手立てとして確立している)カーン・アカデミーの概要を解説した本である。
 本書の内容と,現在の日本の公教育と比べていると,なんとも,情けなくなってきて「そんなこと言われても,日本が変わるなんて,あり得ないなあ」なんて思って悲しくなる。が,だからこそ,余計に,<情報化の進んだ時代を的確に捉えた考え方の元で行う教育方法>を知ることは,とてもためになると思う。
 「これまでの自分の実践は,いったい,本当に子どもたちのためになっているのか」と,何度も自問自答しながら,本書を読み進んだ。そして,残念ながら「もしかしたら,学校全体で子どもの可能性をつぶしているのではないか。創造性を摘み取っているのではないか…」という気さえしてきて,背中を冷たいものが,何度も落ちるのだった。
 今の教育が当たり前だと思っている方,今の学力向上が大切だと思っている方,宿題が大切だと思っている方…等々,これまでの教育が当たり前だと思っている方に読んでもらいたい。また,逆に,「オレの受けた教育はイヤだった。宿題も嫌いだったし,授業を受けるのもかったるかった」という人たちにも読んでもらいたい。
 せめて,子どもたちの創造力を奪わない教育をしていかなければ…と,思った次第である。
 ところで,ここで紹介されているカーンアカデミーの教材は,日本語化されているのかな?

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