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山本正次著『国語の授業』

 大人の人に聞いてみたい。
「子どもの頃の国語の授業にはどんなイメージを持っていますか?」「何をしたことを覚えていますか?」「楽しかったですか?」
 漢字練習した,意味調べをさせられた,感想を言いあった…などが出てくるでしょうか。ほとんど,何も覚えていない人,教科書に出てきた作品なら少しは覚えている人もいるかも知れませんね。私は,小中高と国語の授業が嫌いでした。唯一,嫌いな教科が国語でした(だから,読書も作文も嫌いでした。が,幸い,今は,好きです。学生時代が転換期でした。よかった)。
 本書は,山本正次氏(既に故人)が,生前まとめた文章や講演記録から,今の国語教育にとっても必要な指導法や考え方をピックアップして,再編集した本です。山本正次氏は,芦田惠之助氏から学んでいるのですが,名人芸とも言われた芦田先生の授業を「だれでも真似の出来る形」でまとめ,示してくれていました。本書では,そのエキスを知ることができます。
 最近の國語教育現場は,「言語活動の充実」とか「単元を貫く言語活動」とか言って,何やら,小さいうちからパンフレットを書かせたり,推薦文や論文を書かせたりすることが流行っていますが,どうも子どもたちは喜んでやっているようには思えません。まさに,おしつけ。書かされているという感じです。まともな日本語が身についていないのに,パンフレットとは…。
 本当に「言語活動を充実」させたいのなら,デジタル漬けの子どもたちに対し,本来,日本語という言語が持っている豊かな表現やそこから受け取る自分の感性に,ゆったり,しっかりと気づかせたいものです。そのためには,もう一度,国語の基礎である,「きく・はなす・よむ・かく」を大切にした地に足のついた授業をしていかなければいけないな…と思わせてくれる本です。

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