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石山の石より白し秋の風

131103_01 那谷寺には芭蕉の句碑があります。
「石山の石より白し秋の風」
 この俳句は,那谷寺で詠まれたものであるのことはたしかなのですが,問題は,この「石山」「石」がどこの石なのかということです。わたしは単純に,そりゃあ「那谷寺の白い石のことだろう」と思うのですが,一般の定説としては,「滋賀県の石山寺の石」ということになっているそうです。が,那谷寺の石という解釈もあるようです。「石山の」ってのが,「石山寺の」ってことなんでしょうかね。芭蕉は,石山寺と関わりが深いので,そういう解釈が成り立っているようです。
 さて,那谷寺の石山の石ですが,岩肌が白くて,若葉も紅葉も,そして,古刹である黒っぽい堂宇をも,よく引き立ててくれて,何とも言えない,那谷寺独特の神秘的な空間を作り出してくれています。
131103_02 この岩石は,凝灰岩でしょう。近づいて見て見るとそんな気がします(右の写真)。
 これだけで終わったのではブログタイトルの「好奇心」がすたるので,今,手元にあった『新編・石川県の歴史散歩』(山川出版社,1993)でさがすと,「凝灰岩」ってだけ書いてありました。あっていました。
 秋の風が白いなんて,粋ですねえ。
 きのうも,その秋の風がわずかに吹いていました。私には,白くは感じませんでしたがね。
 なお,石山寺の石については,2012年5月のブログで書いてあります。確かにこちらの石の方が,より白いです。
 http://suzutano.tea-nifty.com/blog/2012/05/post-3d85.html

 さらに,手元の『図説・おくの細道』(河出書房新社,1989)より,現代語訳(山本健吉訳)から,この句の紹介を転載します。

 この那谷寺の石山は,近江の石山の石よりも白く曝(さ)れている。だが,そこへ吹き渡る秋風は,いっそう白く,山全体の白さの感じがいっそう加重される (114p)

 これでいうと「石山」=「那谷寺」,「石」=「石山寺」ってことですかな。だから,文学はむずかしいんだよなあ。古典文学に落ちこぼれて,理科系にしたわたしです…。

 

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