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筑紫哲也著『若き友人たちへ』

 「筑紫哲也ラスト・メッセージ」と題された新書です。以前から存在は知っていましたが,このたびブックオフで105円だったので購入。これが想像以上によかったのでした。
 

 筑紫さんの最後のメッセージが綴られています。
 話題は多方面にわたり,楽しく読み進めることができます。今までの著書と同じように,本書で気になった映画や本なども取り寄せたくなりました。
 人が学ぼうとする時一番大切なのは「好奇心」,それから「探究心」であるという指摘には,賛同します。
 本書の最後には,あとがきのかわりに筑紫さんの高校時代の作文が掲載されていて,筑紫さんの原風景を垣間見た思いがしました。

 本書で取り上げられていた歌舞伎が,2日前にこのブログで紹介した『野田版・研辰の討たれ』です。私が面白おかしく見ただけのこの作品に対して,筑紫さんは次のように書いています。

 演劇というのは世の中の遊びごとのように思われていますが,ここで表現されているのは,今日的普遍性をしっかりと持っていると思うわけです。最も古典的な歌舞伎の世界の御曹司である中村勘九郎と,かつて最も前衛であった野田秀樹という人物が結び合って,こういうものを作り出すという文化の面白さが出ているから,これが大変な人気になっているんだろうと思います。(p117)

 この歌舞伎の最後の場面には,「大衆の世論に翻弄されて右往左往する仇討ちの武士二人」の姿が映し出されます。
 それはまた,今の世論の流れともつながるのではないかと思うのです。

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