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坂田昌一著『科学と平和の創造-原子科学者の記録』

 昔の本を取り出して読んでみました。裏を見ると金沢の古本屋さん「加能屋書店」で買ったことがわかります(私たちが仮説実験授業の全国大会などで出しているお店の名前はここからとりました。パクリだなあ)。
 最近,岩波書店から,1950年~70年代頃の坂田さんの論文を集めた本が出ています。ま,それを読んだつもりで再度読んでみました。

「2011年は、戦後の素粒子論研究を湯川秀樹、朝永振一郎とともにリードしてきた坂田昌一の生誕100年にあたる年である。坂田は研究者として一流であっただけでなく,のちにノーベル物理学賞を受賞する益川敏英,小林誠を育てたように,指導者としても一流であった。」
 上の文章は,2011年に新しく編集出版された坂田昌一の著作『原子力をめぐる科学者の社会的責任』の紹介文の一部である(岩波書店HPから引用)。
 さて,本書は,坂田が出版当時,色々な場所で書いていた文章を年代順・内容順に集めた著書である。この頃は日本の原子力研究の黎明期であり,その扱い方について坂田をはじめとする科学者たちがしっかりと発言していたのだが,今ふり返ってみると,日本の政府はその坂田たちの問題提起をほとんど無視して進めてきたことが分かって愕然とする。
 政治と科学研究がお金という観点で醜く結びつき,チェック機能が効かなくなった結果,福島の事故が起きたのかもしれないと思うのだ。
 素粒子論の部分は,予備知識がないのでよくわかんないですが,当時の熱い思いは十分伝わってきます。

 上の本は2012/02/17現在,アマゾンでも古本で手に入ります。
 新しい本の方が好きな方は,以下の新刊書をお薦めします。私は読んでいませんが,きっと感動すると思いますよ。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

「使用済み核燃料」「核廃棄物」の問題というのは、何も今後原発を続けようと、辞めようと既にあるわけですから、原発をやめたから「廃棄物」等の問題が解決するわけではありません。

また、核廃棄物は、現状「処理(分別)」をすればするほど、より有害性が増したり、より手間と時間を要することになる、ということなので、現状の最良の措置=固形化して数百メートルの地中に埋める手段をとるしかないでしょう。


原子力基本法には「民主・自主・公開」が決められています。
つまり、原発関連の内容というのは、公開されなければなりません。もっと噛み砕いて言えば「だだ漏れ」でなければなりません。現状はどうで、今後はどうなる恐れがあるか…がちゃんと公表されればあとは「民主」的手続きだけです。

投稿: salir | 2012年2月29日 (水) 19:22

 フランスではパリを流れるセーヌ川上流に原発があったり,他にも内陸部にあるんですよね。それでほとんどの人は反対しない…。石原都知事が「東京に作ってもよい」と言ったそうなので,法律を改正して作ってもらえばいいかもしれません。そうすりゃ,原発は田舎の問題ではなく日本の問題になりますから。
 「安全な原発の推進」とはいっても,廃棄物等の処理の問題があります。これが数百年安全かどうかは,だれがどうやって判断するのでしょうか。

投稿: 珠洲たの管理人 | 2012年2月27日 (月) 06:35

日本というのは非常に複雑な国柄です。
政府・自治体・家庭のお札までもが「原発安全」と言ってきたのに、いざ稼働させようとすると、辺鄙なところに作ろうとする。

私は「安全な原発の推進」を唱えています。
つまり、安全だと担保できる戦艦大和のような体制・技術等がしっかりと出来ている上であれば、稼働すれば良いと考えます。
原子力安全委員会の部会でも、「委員長をぶん殴っておけば少しは変わっていたかもしれない」と元委員の方がおっしゃっていましたけれど、それほど硬直化していたおかしな日本。


そもそも、経済産業省=原発推進に「原子力保安院」をおいたり、「想定外のときには付近住民が多くの被曝する」と法律に書かれていたりして・・・

震災後「節電しましょう」というACジャパンが流れましたけれど、ACに多くお金を投入していたのは他でもない「東電」。

正直で誠実味のある日本人になったら、原発を考えればよいのであって、やらせメールまでしてする必要はありませんね。

投稿: salir | 2012年2月19日 (日) 01:59

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