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武田邦彦著『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2』

 学校をあげてペットボトルのリサイクルをしたり,どっかの団体に渡すのだとペットのキャップを集めたり…そういう「善意」の活動が学校現場にいっぱいあるのはご承知の通り。「私たちは環境に優しいことをやっているのです!」…というわけです。
 しかし,実際に,それがどのように役立っているのかわかっていないことが多々あります。本当にペットボトルのリサイクルは良いのか? そもそも学校でこうして集めて「△月,何年生○○本」なんてやることが,本当に教育的なのか?
 以前聞いた話では,児童会で空き缶の回収を呼びかけたところ,それまで瓶ビールを飲んでいたお父さんに缶ビールを読むようにお願いした子どもがいたという話や,町の自動販売機の横にあるゴミ箱から空き缶を取ってきたという話までありました。缶の本数を競わせるようにするとこんなんになるのです。本末転倒にならないように,しっかり5R(せめて3R)を教えてから,実践したいものですね。
 そんな意味で,本書は,環境問題の常識に真っ向から挑戦する本です。今までもこういう関係の本を読んで,自分がマスコミなどで得てきた知識をチェックしてきました。
 これもまたブックオフ105円シリーズです。

 数年前から,エセ環境対策に対して真っ向から反対論を繰り広げている武田邦彦氏が書いたペーパーバックスです。洋泉社のこのシリーズが「ペーパーバックス」なのは,あえて世の中の常識に挑戦するためです。タブーに挑戦するためには,高い本は作れない…というわけでしょう。でも,洋泉社自身が既成のマスコミと似たり寄ったりにならないことを祈ります。
 「京都議定書は現代の不平等条約だ」ということについて,2011年現在,未だに常識になっていないのが気になります。ある意味,日本人って本当に「素直な国民」なのだなあと思います。
 自宅でエコ生活の一環として節電をし電気代を節約しても,その浮いた電気代を貯めて,休日にドライブに出かけていたのでは,その人の生活は,決してエコ生活ではない…という話にはうなってしまいました。確かに全体のエネルギー収支を見て判断することが大切ですからね。
 国民あげての「とりあえず環境を大切に!」という話になんとなくうさんくささを感じている人にとっては,納得できる内容が多々あると思います。

 本書の最後のほうに,池田清彦氏との対談が出て来ます。ここには外来種との付き合い方の話も出て来て,ブラックバスやセイタカアワダチソウのことも取り上げられています。

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コメント

 本書にはスバルの話も出ていました。なるほどな…と思いました。
 今は,「環境!」と叫ぶとお金になったり,マスコミ受けしたりする世の中です。そんなときこそ,眉唾で対応する必要があります。
 特に教育界というのは本当に流行廃りがありますので…いつも気をつけています。

投稿: 珠洲たの管理人 | 2011年11月 7日 (月) 20:15

たとえば「不都合の〜」を書いた、某国副大統領宅の1か月の電気代は約30万円。
「環境の為に考える事があるでしょう」と指摘されたことまでは否定できませんが、やっぱり、なんで庶民は高い電気代を普段から支払っているのに、「節電しましょう」と言われるのか・・・。

武田先生もおっしゃいましたが、ほんとに「金持ちの道楽」です。
また、「(環境の為・温暖化させない為に何ができますかという学生の問いに)君が死ねば良いんだけれど、年齢的には僕が先かな」とおっしゃったことも印象的です。

CO2を出さなければ、技術発展や転換の出来ない現状にいるのに、「CO2を出してはいけない」不都合。
都市化を進め、北欧の建物を真似た日本人が、「ヒートアイランドだ」「生物多様性は大事だ」と叫ぶ不都合。
NHKはツバルの満潮日だけカメラマンを現地に向かわせ「温暖化で可哀想だ」と言ってしまう不都合。


聞こえの良いことと事実は違いますからね。同著などから「すっきり」するのは、やはりそうしたおかしな不都合があるからでしょう。

投稿: salir | 2011年11月 7日 (月) 13:30

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