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「直ちに健康への影響は生じない」

 テレビに出てくる原子力関係の研究者が「直ちに健康への影響はありません」と繰り返し述べています。
 実は,放射線による被曝線量限度という値には,二つの考え方があります。
 それは,確定的影響と確率的影響です。

 「確定的影響」というのは,ある一定の量(閾〈しきい〉値)を越える被曝をした場合に出る急性障害を指しています。
 「確率的影響」というのは,被曝後相当の時間がたってから発生する晩発性障害をさします。これには閾値という考え方はなく,概ね線量に比例して障害の現れる確立が高くなるとされています。
 これは原子力開発に賛成・反対という立場で違うわけではありません。国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に出ていることです。だからテレビに出てくるエライ人たちはみんな知っているハズなのです。

ICRPの勧告の内容については,「原子力百科事典」というサイトを紹介しておきましょう。

http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-01-05
HPはhttp://www.rist.or.jp/atomica/index.htmlです。

「すぐに健康への影響はない」というのは「確定的影響はない」と言っているにすぎず,放射線というのはレントゲンやCTも含め,浴びれば浴びるほど,確率的影響は高くなっていくのです。私たちは,「たとえ高くなってもガンなどの早期発見ができるかも」と思うからこそ、そのリスクを受けるのです。我々にとって何のベネフィットもない今回の放射線被曝において,「今の放射線量はレントゲン一回分より少ない」といっても説得力を持ちません。
 今後,日本人において晩発性障害の発生する確率は確実に高まっていくのです。これは仕方がないことなのです。でも,なるべくさけたいことです。

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