『原子力平和利用記念寫眞集』という本
うちの本棚に『原子力平和利用寫眞集』という本が眠っていました。昭和33年に東京都新聞社から発行されています。3000円もするのですが,今だとどれくらいでしょうか? 昭和33年と言えば,私が生まれる前後ということになります。世界中が原子の力を平和に利用しようと研究に燃えている頃です。
日本が国際原子力機関(今話題のIAEAのこと)に参加したのが1956年(昭和31年)で,茨城県東海村に日本で初めて動力試験炉ができたのが1968年(昭和38年)だから,ま,いけいけドンドンの頃でした。ついでにいうと,福島第一原発1号炉の着工が1967年と前後しています(運転開始は1971年)。
本書は,基本的には「平和利用,推進がんばろう!」という内容ですが,ちゃんと問題点は問題点として指摘している部分も見受けられます。たとえば「原子灰の処理」では
捨て場所はどこか
イギリスの化学処理工場では廃棄物を沖合二マイルの鉄管を通して海の急流に放出しているが,各国で原子力発電が進めば毎年何千トンもの廃棄物が造られ,すて場所に困る。さしずめ日本海溝やフィリピン海溝などの深海底に流動がないと確認されればステインレスドラムカンにつめた世界中の放射性物質が日本近海にポカポカ投げ込まれることになる。
なんて述べています。楽観的な感じも伝わってきますが,私は「そんなん困るよ」と言っているようにも聞こえます。武谷光男氏を「中間子理論の研究につくすかたわら原子力行政に批判を下す武谷光男博士」と紹介していますしね。
本書に関しては,こんなブログがあるのを見つけました。http://blog.goo.ne.jp/ryuzou42/e/873ca6625fddc18e1bb31a99f3ede768
私の記事と合わせて読んでみてください。
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