別冊カドカワ『総力取材 高橋優』

 18年中ごろから,久しぶりに新しいシンガーソングライターの歌にハマってしまった。それが高橋優。ある歌番組で「福笑い」を聞いたとき「何だこの歌詞は!」と心をつかまれてしまい,気になってネットで調べた始めたのが運の尽き。今じゃ,全てのアルバムを持ち,携帯に入れて毎日聞くまでになったしまった。
 そんな高橋優のバックグラウンドにも興味を持って本書を手に取った。
 新作『STARTING OVER』の舞台裏,これまでのMVの概略,そして馴染みの人の「高橋優について語り」など,ファンにとってはとっても興味深い本に仕上がっている。
 それにしても,高橋優。恐るべきシンガーソングライターだ。

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工藤勇一著『学校の「当たり前」をやめた。』

 工藤氏は,東京都の公立中学校の校長である。彼は,校長として,学校の「当たり前」に挑戦していく。宿題を廃止する,中間テスト期末テストをやめる,学級担任制を廃止して複数制にする…などなど。
 もちろん,これまでの当たり前をやめるだけでは,「改革」にはならない。
 工藤校長は,生徒に〈自律〉を求める。それは,同時に,自分自身にも,また教師たちにも〈自律〉を求めることにつながるのは言うまでもないだろう。
 生徒の〈自律〉を促すために,実にさまざまな「しかけ」を作っている。外部講師も惜しみなく導入し,子どもたちに「本物」とふれ合わせる。その手腕の見事さ。
 2013年からたったの5年で,公立中学校が大きく変わった…変わることができた…ということに,私は驚いたし,希望も持った。校長がやる気を出せば,学校は変われるのだ。保護者・地域とともに作る学校のイメージも伝わってくる。決して,校長の独りよがりではない実践が詰まっている本である。
 
 残念ながら私の周りには,児童・生徒を見るよりも,教育委員会の顔色をうかがうばかりのリーダーしかいない。こういう本を読んで,彼・彼女らはどう思うのか,感想を交換したいものである。
 

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寺脇研著『危ない「道徳教科書」』

 「特別な教科」として出発した「道徳」。本書は,2018年度から小学校で行われている「特別な教科=道徳」に関して,何が危惧されるのか,そして,現実に何が起きているのか…について,具体例も挙げながら示してくれています。
 例えば,ある会社の小学生むけの道徳教科書に「星野君の二塁打」という教材がありますが,これの取り上げ方には,大変問題があるといいます。内容は,監督のバンド指示を守らなかった星野君(結果的にはヒットを打ってチームが勝つ)が,監督から強く反省を迫られる…という話ですが,授業展開例を読むと「監督の指示は必ず守るべきである」「自分のことよりも集団の規律(この場合は,監督の指示=集団の規律)を優先すべきである」ということを決まり切ったこととして押しつけているだけだ―といいます。
 しかし,2018年,問題になった大学のアメフト試合のことを考えるとき,この結論がいかに馬鹿げているのかが分かります。
 文科省自らが言っている「討論する道徳」「主体的に考える道徳」という目標からも大きく離れつつある学校の道徳教育ですが,なぜ,こうなったのかというと,教科化を急いだからです。なぜ急いだのかというと,政治的な圧力があったからなのは間違いありません。
 かといって,今すぐに「やっぱり教科化はやめよう」とはなりません(たとえ安倍政権が終わっても…です)。ましてや「道徳教科化反対!」と旗を揚げても,現場の改革にはつながりません。今の現状を受け入れながら,「子どもが主体的に考える道徳の授業」に改善していくための方法を私たち現場の教師は考えていく必要があるようです。
 元文科相に勤めていた寺脇さんの文章は,説得力もあります。

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目の模型づくり

181205_01 今日の理科部会で,目の模型作りをしました。講師を担当してくれた先生から,ここに至るまでの話もお聞きました。
 私は,以前から,サマーサイエンススクールの最後に,子どもたちと目の模型を作って終わりたいなと思っているのですが,なかなか簡単な材料がないんですよね。今回使った材料は,そのヒントになるものもあったので,少し進みそうな気もします。問題は,これにあったレンズを安く手に入れる方法です。

181205_02 今回の透明な球は,なかなかきれいでよかったです。安いし。ただし,円の孔を空けるときが難しかったらしいです。うすくてしかも硬いプラスチックなので,上手に空けられずに割れちゃうんです。今回はドリルを使って空けたそうですが,もっといい方法はないだろうか?

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山口輝臣編『はじめての明治史』

 じっくり勉強した気分です。わりと読みやすかったけど,なんども眠りに落ちた。

 最近,「西郷どん」の影響か,明治が気になります。
 本書を読むと,「明治時代とはどんな時代だったのか」…その概略がつかめます。年号と天皇の世が一致していた最初の時代。天皇は死んだ後,明治天皇と呼ばれていますが,こういう風な諡のようなことは,明治からです。明治・大正・昭和・平成…このような日本のやり方がこれからも続くのか,それとも年号や天皇などはなくなっていくのか,それは,後世の国民の選択に俟つべきでしょう。
 少なくとも,この明治の時代は,そこで生きていた本人たち自身が「私は明治の時代を生きている」と思っていたということです。だからこそ,「明治史」という視点で歴史を見る必然性も出てくるのではないか…著者たちは,そう言います。
 本書は,東大教養学部前期課程の連続講義をまとめたものですが,ま,義務教育+αの日本史の教科書的知識があれば読めると思います。
 日露戦争のキッカケにも関わった「満韓交換論」という言葉は初めて聞きました。また,華族にについても,あまり詳しく知らなかったので,興味深く読めました。

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舟橋川にサケ遡上?

181202  今朝,久しぶりに近くの川沿いを散歩していると,なにやら大きな魚が泳いでいます。身体の後ろの方がちょっと白っぽくなっていて,傷だらけの感じ。以前,手取川の支流で見たサケに似ています。もしかしたら,ここにもサケが産卵か?

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金子兜太著『あの夏,兵士だった私』

 俳人・金子兜太による〈魂の叫び〉が詰まっています。
 自分の母親との原体験,秩父での自然,そして,秩父音頭の5・7調のリズム。治安維持法により,俳句の仲間でさえも捕らえられる現実。そして,戦争なんて…と思いながらも志願して最前線に赴き,アメリカとの戦闘で死ぬよりも餓死者を多く見てきたトラック島での体験。敗戦後,捕虜になってからの贅沢な生活。帰国してからは,日銀に戻り,労働運動に精を出す。
 自らを「自然児」「荒凡夫」「存在者」「自由人」として生きると決め,そのとおり生きようとしてきた兜太。
 最後の最後まで「アベ政治を許さない」と書き綴った本書は,戦争の惨さ・惨めさを腹の底から知っている兜太からの熱い熱いメッセージです。
 反戦川柳作家・鶴彬のことにも触れていますよ。

 身体は「定住」の世界に置きながら,時折,魂を「原郷」の世界に浮遊させることにした。それが「定住漂白」,「定住」と「漂白」の両方を併せ持つ概念です。(180p)

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中村高康著『暴走する能力主義-教育と現代社会の病理』

 いやー,読んでいてスカッとする本でした「これからの能力」「21世紀型能力」「ホンモノの力」「新しい学力」などといって,現場に次々と襲いかかる「能力開発」の圧力…それを冷静に読み解くと,あら不思議,何にも新しいことはないし,これからも人間は生きていくし,子どもたちはちゃんと育っていくし,学校も今までどおりでいいじゃない。少なくとも,これまでやってきたことをじっくりとふり返りながら,子どもに寄り添っていこうじゃないか…と,そんなことを考えてしまう本でした。
 いつの時代も「新しい能力をつけよう」とあたふたしてきた教育界。なにか「新しそうなことを打ち出すと,本当に新しいことが始まるのではないか」と思っているだけの教育界。この本で指摘されているような「能力主義」の原理を知らない人たちは,右往左往するばかり。めいわくを蒙るのは,当事者である子どもたち。
 反知性主義がはびこる日本社会の典型が,昨今の「能力主義」をめぐる議論の世界にあると思いました。
 今までどおりで大丈夫です。地に足をつけて進みましょう。

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今日のライオンの親子

 181126いつの間にか,新しいコーナーができつつあります。職員室前のこの小さな棚と,このブログです。
 今日は,消毒液の容器まで使って,ハーメルンの笛吹き状態でした。おもしろいなあ。

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おらっちゃの里山里海

181124  私の所属している「おらっちゃの里山里海」主催の収穫祭に参加。準備したつきたてのお餅は全て売り切れました。
 もうひと臼は,私たちの「まかない用」。お雑煮のお汁も準備してあって,一足お先に雑煮を頂きました。おいしかったなあ。
 後かたづけの時に,リアルの教え子がやってきて,トラックにテントなど積むのを手伝ってくれました。ありがたかったので,ジュースをご馳走しました。「すずなり」の売店のイスに座りながら,男子曰く。
「知らない人が見たら,おじいちゃんと二人の孫だね。」
だって。
 ま,そりゃそうだろうなあ。やっぱり,担任っていいね。

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